俺のPCライフはここから始まった 2

連載2回目です。


小学2年生頃、我が家にやってきたパソコン、それがEPSON PC-286Vでした。大きな筐体にカギがなぜかついていました。現代のセキュリテイの先駆けでした(笑)
当時の主力マシン、NECのPC-9801VXに対抗して、エプソンが発売したいわゆる98互換機です。
当時としては高速なインテル80286というCPUを採用していました。クロックは10Mhz(
笑)このパソコンの特徴としてはCPUノーウエイトということやエプソンプロテクトでしょうか。
 

 CPUノーウエイトとは、CPUとメモリの動作スピードが違う場合、ウエイトを置いて動作スピードを同期させること(だったと思う)です。当時はCPUの方が動作スピードが高速でしたので、ウエイトを使っていました。結果的に能力を十分に発揮できないのです。現代でも似たような状態がありますよねFSBとか。エプソンの場合この機種はウエイトなしでした。

 
 また、悪名高いエプソンプロテクトですが、98ソフトがエプソン互換機では動作しないというものでした。全部にかかっていたわけではなく主にNEC製のMS-DOSにかかっていたと思います。簡単に外せますが(笑)


 この頃にはすでにハイエンドで386機があったと思いますが異常な値段だったと思います。386機が主流になるのは90年頃からです。実際この頃も386機は使い道があまり無かったと思います。286と386では同クロックで見た場合、実は速度差はあまりないというものでした(もちろんレジスタの拡張によって多少は処理性能がアップしていたが)。
 ですから、しばらくはオーバークロックバージョンの286CPUが人気があったと思います。ちょうど現代でも64ビット移行が起こっていますが、16ビットが32ビットになったからといって、当時としては超巨大空間4Gのメモリ空間を使うことは、まず考えられなかったのです。
 
 386が有効だったのはページング機能で仮想メモリ空間が使えるようになったことでしょう。この機能を活かすには、当時まだ珍しかったWINDOWS3.0等を使う必要がありましたが、高価なCPUや大容量メモリ、HDD、そしてハイレゾ環境ということで、一部の人が使うにとどまっています。こんなの使うくらいならマック使うよという時代です。しかも、エラーやバグが多発し、3.1が発売されたのは有名な話です。
 しかし仮想86モードやプロテクトモード、32ビットアーキテクチャーを搭載し、現代のWINDOWS時代CPUの基礎となったことは大きな価値があると思います。このCPUなくして現代のWindowsはありえません。
 
 ちなみに88年当時、HDD20MBで15万円位しました。まさか現代のようにテラ時代がやってこようとは誰も予測してなかったと思いますね。


 当時は遠い未来の話だったのが、技術の向上とインターネットの発展によってほとんど実現されています。現代は子供の頃の夢が叶ったという感じです。

 長くなりましたが、PC-286Vはその後来るWINDOWS時代まで生き延びることとなります。
現代のライフサイクルに比べれば、当時はのんびりでしたね(笑)寿命末期でもディスク30枚組(爆)とかでHDD無しでも何とかなったものです(^^)